守ってくれますか?
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「ほぅ。まさかナオの昨日の外出がクーデターを起こしに行っていたものだったとは。」
昨日の俺の言い訳するための努力もむなしく、レインはあっさりと昨日のことを親父に報告した。
「ああ。だが、別に良いのだ。とにかく、ヒカリは見つかったし、政治の方針も変える。関係を無くしても良いか?」
「はい。レイン様がそう言うのであれば。いつでもいらっしゃって頂いてけっこうですので。」
「ありがとう。話はこれで終わりだ。悪かったな。邪魔して。」
「いえ。」
「じゃあな。」
「はい。」
レインは親父の行為を咎める事もせず、スタスタと去っていった。
親父もさっさと出て行く。
また、あの女のところへ行くのだろう。
ため息が出そうになった。
ヒカリが親父のことを知ったら、激怒するだろうな。
「あーあ。国王様も変わりませんなぁ。参ったぜ。あの血が流れてるんだからよ。」
シュウが、親父の姿が見えなくなると、呟いた。
俺は苦笑してしまった。
「お前もつい最近までは、同じようなものだったじゃないか。」
「え?随分昔のことじゃねーか?それ。今はヒヨリ一筋だからな!」
ニコニコと幸せそうに笑うシュウ。
羨ましいし、微笑ましい。
「さーて!ヒヨリに会いに行こうっと♪」
嬉しそうに言うと、シュウも部屋から出て行った。