守ってくれますか?
くそっ。
俺らしくねえ。


ぶるぶる。ぶるぶる。

俺の胸元に留めてある、小さい長方形の緑のバッジが震えている。

実はこのバッジ、俺の通信機になっている。

この通信機に通信できるのは、じいや、シュウ、使用人のリーダーのヨウコさん、騎士団団長のカイトの、4人と・・・

もちろん、俺の親父(王)の、計5人だけだ。


・・・誰からの通信だ?

バッチの表面の緑色のカバーをとる。
そして、カバーに隠されていた小さい緑のボタンを押す。

「・・・ナオだ。」

「おー、よお、ナオ!俺俺!!シュウだぜ☆」

「・・・・なんだ。」

「おっまえなあ、そんな嫌そうな声だすなよ。傷つくだろ~」
絶対、傷ついてない。

こいつ、楽しそうだ。
・・・嫌な予感がする。

シュウが楽しそうな時、俺も楽しかった記憶がない。
むしろ・・・

ほとんどが、面倒くさい時だった。

「いや~、お知らせがあるんだよ~。だから・・・
今から俺の部屋に来い。」

「・・・・・強制か?」

「もちろん☆」


・・・はあ・・

俺は、心の中でため息をつきつつ、シュウの部屋へ向かった。

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