素敵彼氏の裏の顔
バイクだと、すぐの距離。
だけど、自転車だと意外と遠い。
すっかり暑くなった夏の陽射しが照りつける中、あたしは必死で自転車をこいだ。
汗が背中を滴り落ち、太陽があたしの腕を焼く。
そして……
ようやく隼人のマンションが見え、あたしはいくらかホッとした。
自転車を停め、急いで階段を駆け上がる。
その間にも不吉な予感があたしを襲う。
隼人が血まみれだったら……
隼人が倒れていたら……!