素敵彼氏の裏の顔
手を額に伸ばす。
久しぶりに触れた隼人の額はとても熱かった。
それと同時に、もっと隼人に触れたい。
苦しんでいる隼人に何かしてあげたいという気持ちが込み上げる。
「美優、今部屋散らかって……」
あたしを引き止めようとする隼人の手を掻い潜り、あたしは隼人の部屋へと滑り込んだ。
ほんのりと隼人の香りがする。
そして、いつもは綺麗に片付けられているその部屋に、タオルやら洗濯物、そして食器が散らばっていた。
いつもは完璧な隼人だけあって、こんな隙がたまらなく愛しい。
そして、何か役に立ちたいと思う。
散らばったタオルを片付けようと手を伸ばした時、
不意にぎゅっと抱きしめられた。
タオルがさらに散らばった。