日常探偵部の日常はバカげてる。
アヨはガラッと部室の扉を開ける。

「ただいまー!散歩から帰ってきましたよ!」

「ついでに例のやつも………」

頑張って起き上がる。

そこには顔に本を被せて寝てるやつ。

パソコンをいじってるやつ。

お茶をずずっと飲んでる…女の子みたいな男の子?

「あ、アヨ君、楓君おかえりなさい」

「おかえり、ちょうどビデオ鑑賞が終わったところだ」

ビデオ鑑賞?

何見てるんだろう?

「アハハ、また見てるの?」

ていうか、ビデオ鑑賞してた人…地味に鼻血出してる。

「アヨ君、そろそろ…その子降ろしてあげたら?今にも吐きそうだよ」

ナイス!女の子みたいな男の子!

そして床に降ろされる。

「うぷっ…死ぬかと思った…」

「ごめんね~美緒ちゃん、アヨは女の子の扱いが分からないだけなんだ!」

「アハハ、楓…それフォローになってないよ」

「美緒ちゃん、そういうことは笑顔で言わないでくれないかな?楓君泣いちゃうよ?」

「邪魔だ、楓」

「あ、れーちゃん、起きたんだ!」

「れーちゃんって言うな」

「はいはい」

どうやら、ソファで寝てたやつが起きたみたいです。

それにしてもでかいね!

あたしがチビだからかな?

「…お前、名前は?」

「海濃美緒」

「ふ~ん…立てるか?」

手を差し伸べられる。

あたしはその手を掴む。

その瞬間、顔をグッと近づけられた。

キスができるんじゃないかってぐらいまで近い。

なので、あたしは思いっきり睨む。

「手をはなせ、変態」

「俺様のことを睨むなんて…面白い、今日からお前は俺様のおもちゃな?」

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