黒い蝶
24___
[斎藤一side]
ひとまず部屋に戻った俺たち。
何もせずに、ただぼーっとする。
紫羽「・・・ねぇ、一くん。」
不意に紫羽が口を開いた。
斎藤「・・・なんだ?」
紫羽「・・・寂しくないの?」
斎藤「何が?」
紫羽「ここを離れること。
私は、少しの間しか一緒にいなかったけど、
新選組のみんなと離れるのは、寂しい。
一生会えない訳でもないけど、それでもあんまり会えないだろうし・・・」
俺は微かに震える紫羽の手を握った。