お嬢様重奏曲!
「それで、どうする?」
念話で美凪に指示を促されるが、司の中ではすでに決まっていた。
「俺はこのまま俺のクラスへ向かい、主犯の片割れを制圧する。美凪は敷地内の襲撃犯を制圧したら、最初の指示通り捕縛結界を展開させつつ大講堂へ向かってくれ」
「分かったわ。でもそれでいいの?」
「何がだ?」
「司がそっちへ行くと間違いなく、司が魔法使いだってばれるわよ?」
美凪の言葉に司は空を見上げる。
「なあ? 美凪、木の葉さん。俺たちはなんだ?」
「なんだって魔法使いでしょ?」
美凪の答えに司は沈黙する。
「つまり司はこう言いたいわけ?」
続いて木の葉が口を開く。
「私たちは守護者で、司は守ると誓った方を優先すると」
「ああ。そうだ。美凪」
「な、何よ?」
真面目で力強くどこか安心させる司の声に、美凪は一瞬ドキッとする。
「宗家とか分家とか関係無い。俺たちの力は」
「戦うための力じゃなくて、守るための力だって言いたいんでしょ? 分かってるわよ。だったらほらっ。さっさと行ってきなさいよ。モタモタしてたら、私が先に大講堂を制圧しちゃうからね」
「ん。頼りにしてるよ。美凪」
「ば、馬鹿! さっさと行け!」
美凪は顔を赤くして怒鳴り散らす。
「へいへい。んじゃ木の葉さんは生徒全員の保護と余裕があったら、俺らの援護って事でよろしく頼むよ」
「分かったわ。頑張りなさい。男の子」
「ん。行ってきます」
二人に別れを告げるとその場から、司の姿が消えたのだった。
「全く。なんであんな甘い男が宗家の次期当主なのかしら?」
司が消えてから美凪は残りの掃討に取り掛かった。
「あら? 私は嫌いじゃないけど。美凪は嫌いなのかしら?」
答えを知っているくせにあえて尋ねる木の葉に、美凪は念話で怒鳴る。
「嫌いじゃないわよ! おばさまの意地悪!」
襲撃犯のほとんどを司が倒していたので、掃討するのに、さほど時間も苦労もかからなかった。
美凪は肉体強化と探査魔法を解除し、捕縛結界を展開させる準備に取り掛かる。
「フフッ。面白そうじゃない? 司が継いだ御影一族の未来って」
「全く。…………ええ。私もそう思うわ」
美凪は捕縛結界を展開させゆっくりと、大講堂へと向かって行った。
念話で美凪に指示を促されるが、司の中ではすでに決まっていた。
「俺はこのまま俺のクラスへ向かい、主犯の片割れを制圧する。美凪は敷地内の襲撃犯を制圧したら、最初の指示通り捕縛結界を展開させつつ大講堂へ向かってくれ」
「分かったわ。でもそれでいいの?」
「何がだ?」
「司がそっちへ行くと間違いなく、司が魔法使いだってばれるわよ?」
美凪の言葉に司は空を見上げる。
「なあ? 美凪、木の葉さん。俺たちはなんだ?」
「なんだって魔法使いでしょ?」
美凪の答えに司は沈黙する。
「つまり司はこう言いたいわけ?」
続いて木の葉が口を開く。
「私たちは守護者で、司は守ると誓った方を優先すると」
「ああ。そうだ。美凪」
「な、何よ?」
真面目で力強くどこか安心させる司の声に、美凪は一瞬ドキッとする。
「宗家とか分家とか関係無い。俺たちの力は」
「戦うための力じゃなくて、守るための力だって言いたいんでしょ? 分かってるわよ。だったらほらっ。さっさと行ってきなさいよ。モタモタしてたら、私が先に大講堂を制圧しちゃうからね」
「ん。頼りにしてるよ。美凪」
「ば、馬鹿! さっさと行け!」
美凪は顔を赤くして怒鳴り散らす。
「へいへい。んじゃ木の葉さんは生徒全員の保護と余裕があったら、俺らの援護って事でよろしく頼むよ」
「分かったわ。頑張りなさい。男の子」
「ん。行ってきます」
二人に別れを告げるとその場から、司の姿が消えたのだった。
「全く。なんであんな甘い男が宗家の次期当主なのかしら?」
司が消えてから美凪は残りの掃討に取り掛かった。
「あら? 私は嫌いじゃないけど。美凪は嫌いなのかしら?」
答えを知っているくせにあえて尋ねる木の葉に、美凪は念話で怒鳴る。
「嫌いじゃないわよ! おばさまの意地悪!」
襲撃犯のほとんどを司が倒していたので、掃討するのに、さほど時間も苦労もかからなかった。
美凪は肉体強化と探査魔法を解除し、捕縛結界を展開させる準備に取り掛かる。
「フフッ。面白そうじゃない? 司が継いだ御影一族の未来って」
「全く。…………ええ。私もそう思うわ」
美凪は捕縛結界を展開させゆっくりと、大講堂へと向かって行った。