お嬢様重奏曲!
「だからこっからあんまし離れるなよ? 一応結界は展開してるけど、用心するに越した事はないから」
それだけを言い残し、司は悠然とそして凛々しく教室を後にした。
「なんや。司てこないにかっこよかったんやな」
「………うん。そうだね」
「せやけど薫」
「何? 美琴」
「薫は前から知ってたみたいやな? 司が魔法使い言うんの」
「え? ……うん。私を助けてくれた時に」
あの時の司を思い出し薫は顔を赤くさせる。
「ふ〜ん。まぁええわ。それよりこれでようやくこれまでの事に、つじつまが合うようになったたな」
「そうですね? なぜ司様が私たちの親に圧力をかけられるのか」
「でも司さんは司さんだから。そうでしたよね? 幸路さん」
「え、ええ。そうですわね?」
桜子はここにきてようやく自分の言った言葉に恥ずかしさが込み上げてきたのだった。
その頃司は美凪と合流していた。そこには木の葉の姿も見える。
「さて。後はここを制圧すれば終わりだ」
上空で司が大講堂を見下ろす。
「しかし犯人も運が無かったわね。まさかここに守護者の宗家と分家の、次期当主がいるんですもの」
木の葉が肩を竦める。
「後、魔女と呼ばれた御影木の葉もね?」
美凪の言葉に木の葉は苦笑する。
「いいか? 二人とも。大講堂に突入したら、まず俺が人質全員を外へ出す。そしたら美凪は捕縛結界を完成させ、木の葉さんは俺らの陣地を確保する。全てが完了しだい、主犯へアタックをかける」
「了解」
「分かったわ」
「後、もう一つ」
「今度は何よ?」
司は二人の顔を見つめ、真剣な眼差しを向ける。
「どんな時でも最後の最後まで決して油断するなよ。相手もまた魔法使いだ。魔法は術者が死んでも発動出来るからな。実力だけで判断しないように」
「言われなくても、それくらい分かってるわよ」
「まあまあ。あくまで再確認だから」
「それも言われなくったって分かってます」
「つまりだな? やるなら徹底的にって事だ。相手の全てを完膚無きまでに叩き潰す」
いつもと違い強い言葉を口にする司の意図を、木の葉は察する。
「なるほど。つまり相手に復讐心を抱かせないようにするのね」
「そういう事。んじゃ突入するぞ!」
「ええ」
「分かったわ」
司たちの姿が消え、反撃が始まった。
それだけを言い残し、司は悠然とそして凛々しく教室を後にした。
「なんや。司てこないにかっこよかったんやな」
「………うん。そうだね」
「せやけど薫」
「何? 美琴」
「薫は前から知ってたみたいやな? 司が魔法使い言うんの」
「え? ……うん。私を助けてくれた時に」
あの時の司を思い出し薫は顔を赤くさせる。
「ふ〜ん。まぁええわ。それよりこれでようやくこれまでの事に、つじつまが合うようになったたな」
「そうですね? なぜ司様が私たちの親に圧力をかけられるのか」
「でも司さんは司さんだから。そうでしたよね? 幸路さん」
「え、ええ。そうですわね?」
桜子はここにきてようやく自分の言った言葉に恥ずかしさが込み上げてきたのだった。
その頃司は美凪と合流していた。そこには木の葉の姿も見える。
「さて。後はここを制圧すれば終わりだ」
上空で司が大講堂を見下ろす。
「しかし犯人も運が無かったわね。まさかここに守護者の宗家と分家の、次期当主がいるんですもの」
木の葉が肩を竦める。
「後、魔女と呼ばれた御影木の葉もね?」
美凪の言葉に木の葉は苦笑する。
「いいか? 二人とも。大講堂に突入したら、まず俺が人質全員を外へ出す。そしたら美凪は捕縛結界を完成させ、木の葉さんは俺らの陣地を確保する。全てが完了しだい、主犯へアタックをかける」
「了解」
「分かったわ」
「後、もう一つ」
「今度は何よ?」
司は二人の顔を見つめ、真剣な眼差しを向ける。
「どんな時でも最後の最後まで決して油断するなよ。相手もまた魔法使いだ。魔法は術者が死んでも発動出来るからな。実力だけで判断しないように」
「言われなくても、それくらい分かってるわよ」
「まあまあ。あくまで再確認だから」
「それも言われなくったって分かってます」
「つまりだな? やるなら徹底的にって事だ。相手の全てを完膚無きまでに叩き潰す」
いつもと違い強い言葉を口にする司の意図を、木の葉は察する。
「なるほど。つまり相手に復讐心を抱かせないようにするのね」
「そういう事。んじゃ突入するぞ!」
「ええ」
「分かったわ」
司たちの姿が消え、反撃が始まった。