お嬢様重奏曲!
「魔力を感じ取れるようになったら、自分の中から少しだけ搾り出す。ピンポン玉の形をイメージして」
それからしばらくすると、声が上がる。
「でっきたー! 一番乗りっ!」
目の前に浮いている緑色の光球を見て、刻羽は嬉しそうに跳びはねていた。
「私、想像するの得意なんだから。目の前が真っ暗なのは慣れてるし」
つい最近まで盲目だったのだ。まあそこら辺はきっと得意だろう。
パーン!
しかし光球は乾いた音をたて、すぐに割れてしまった。
「え〜! どうしてだよう」
半泣きで司に尋ねる。
「集中力を切らすからだよ。無意識に出来るようになるまでは集中しないとそうなる」
「うぅ。悔しい」
それからと言うもの刻羽に少し遅れたが、全員が魔力感知を習得する事が出来た。
「以外に魔法の才能あるんですね? 普通ならここまで来るのに、遅い人なら一週間はかかるって言うのに」
美凪が手放しに四人を褒めていた。
「ちなみに真夜はどれだけね?」
今一番されたくない質問だったのだろう。真夜の表情が歪む。
「…………五日」
ボソッと囁く真夜にチャオランは静かに真夜の肩を叩く。
「ま、まあ。みんな筋がいいのは確かだね。凄い集中力だったよ」
「まあウチらはこれでも小さい頃から、英才教育受けてるやんか。その成果やろ」
美琴がサラっと言って見せる。だが普通の集中の仕方では上手くいかない。
つまり四人にはそれだけの才能があると言う事だ。
特に刻羽と咲枝は才能があると言っていいだろう。刻羽は瞬発力があり咲枝は持続力がある。
「とにかく、ここまでなら誰にだって教えられるけど、これ以上は俺たちの世界に足を踏み入れる事になる。その覚悟が出来たら俺か美凪にでも声をかけてくれ」
いつにも増して真剣な司の表情から、それが大袈裟ではない事を四人は察し固唾を飲んだ。
つまり魔法使いの世界とは司にここまで言わせるほど、厳しい世界なのだ。
「んじゃ今日はこれくらいにしようか? 最初は自分が思ってる以上に精神を消耗してるから」
確かに司の言う通り、四人は異様なけだるさや疲労感を感じていた。
四人は司の言葉に従い、自室へ戻る事にしたのだった。
それからしばらくすると、声が上がる。
「でっきたー! 一番乗りっ!」
目の前に浮いている緑色の光球を見て、刻羽は嬉しそうに跳びはねていた。
「私、想像するの得意なんだから。目の前が真っ暗なのは慣れてるし」
つい最近まで盲目だったのだ。まあそこら辺はきっと得意だろう。
パーン!
しかし光球は乾いた音をたて、すぐに割れてしまった。
「え〜! どうしてだよう」
半泣きで司に尋ねる。
「集中力を切らすからだよ。無意識に出来るようになるまでは集中しないとそうなる」
「うぅ。悔しい」
それからと言うもの刻羽に少し遅れたが、全員が魔力感知を習得する事が出来た。
「以外に魔法の才能あるんですね? 普通ならここまで来るのに、遅い人なら一週間はかかるって言うのに」
美凪が手放しに四人を褒めていた。
「ちなみに真夜はどれだけね?」
今一番されたくない質問だったのだろう。真夜の表情が歪む。
「…………五日」
ボソッと囁く真夜にチャオランは静かに真夜の肩を叩く。
「ま、まあ。みんな筋がいいのは確かだね。凄い集中力だったよ」
「まあウチらはこれでも小さい頃から、英才教育受けてるやんか。その成果やろ」
美琴がサラっと言って見せる。だが普通の集中の仕方では上手くいかない。
つまり四人にはそれだけの才能があると言う事だ。
特に刻羽と咲枝は才能があると言っていいだろう。刻羽は瞬発力があり咲枝は持続力がある。
「とにかく、ここまでなら誰にだって教えられるけど、これ以上は俺たちの世界に足を踏み入れる事になる。その覚悟が出来たら俺か美凪にでも声をかけてくれ」
いつにも増して真剣な司の表情から、それが大袈裟ではない事を四人は察し固唾を飲んだ。
つまり魔法使いの世界とは司にここまで言わせるほど、厳しい世界なのだ。
「んじゃ今日はこれくらいにしようか? 最初は自分が思ってる以上に精神を消耗してるから」
確かに司の言う通り、四人は異様なけだるさや疲労感を感じていた。
四人は司の言葉に従い、自室へ戻る事にしたのだった。