お嬢様重奏曲!
「ここじゃ場所が悪い。変えるぞ」
司が腕を振るうと一瞬にして周り景色が一転した。
「つ、司さ〜ん!」
「アホか! いきなりどないな場所に来てんねん!」
「司様! 私、高いところが!」
「キャハハ! 魔法って面白い」
一年生と魔法使い二人を除き、全員が騒いでいる。
「これじゃ目立つわね。結界を張るわ」
司と同じように美凪が腕を振るうと、美凪を中心として半透明の球体が全員を囲む。
「百二十一勝百二十敗で俺が勝ってる事を忘れてたようだな? 美凪」
「冗談言わないで。それ逆でしょ? 魔力のでかさが戦力の決定的差ではない事を教えてあげるわ司!」
二人の魔力が爆発的に膨らんでいく。
「こ、これが御影」
真夜には二人から放たれる魔力がはっきりと感知出来ていた。
まず最初に頭に思い浮かんだのは、化け物だった。はっきり言って人間が扱える魔力ではない。
あまりの魔力の密度に空間が歪み、結界が軋んでいる。
「凄いアルね。私の発明した魔力濃度測定機が、測定不能で壊れたね」
チャオランの頬にも冷や汗が流れる。
「燃え散りなさい!」
美凪が先手を取り、頭上に巨大な火球が現れた。
「発動までが長いんだよお前は!」
少し遅れて司がいくつもの氷の塊を火球に向けて、放つ。
「まずい! 真夜伏せて! 耳閉じて! 口を半開きにするアル!」
一番に危機を察したチャオランがその場に伏せる。
「え? なんで?」
いまいち状況が掴めない真夜が首を傾げる。
だが次の瞬間、
ドカーーーン!!!!
火球に氷の塊がぶつかった途端、とても大きな爆発が起きたのだ。
水と炎が化学反応を起こし、激しい熱量を放出する水蒸気爆発である。
あまりにも大きな爆発であったため、大気がビリビリと振動する。
「ちっ! さすがは司ってところかしら?」
「なんだ? もうギブアップか? 俺はそれでも構わないぜ?」
「冗談!」
無傷な美凪が両手を振り上げる。
「ガンマ線と放射線が収束していくね。美凪、中性子爆弾でも作るつもりね」
「そ、それってどれくらいすごいの?」
恐る恐る真夜が尋ねる。
「殺傷能力で言えば原子爆弾や水素爆弾より上だと思っていいね」
その言葉に真夜はサーッと血の気が引いていくのが分かった。
司が腕を振るうと一瞬にして周り景色が一転した。
「つ、司さ〜ん!」
「アホか! いきなりどないな場所に来てんねん!」
「司様! 私、高いところが!」
「キャハハ! 魔法って面白い」
一年生と魔法使い二人を除き、全員が騒いでいる。
「これじゃ目立つわね。結界を張るわ」
司と同じように美凪が腕を振るうと、美凪を中心として半透明の球体が全員を囲む。
「百二十一勝百二十敗で俺が勝ってる事を忘れてたようだな? 美凪」
「冗談言わないで。それ逆でしょ? 魔力のでかさが戦力の決定的差ではない事を教えてあげるわ司!」
二人の魔力が爆発的に膨らんでいく。
「こ、これが御影」
真夜には二人から放たれる魔力がはっきりと感知出来ていた。
まず最初に頭に思い浮かんだのは、化け物だった。はっきり言って人間が扱える魔力ではない。
あまりの魔力の密度に空間が歪み、結界が軋んでいる。
「凄いアルね。私の発明した魔力濃度測定機が、測定不能で壊れたね」
チャオランの頬にも冷や汗が流れる。
「燃え散りなさい!」
美凪が先手を取り、頭上に巨大な火球が現れた。
「発動までが長いんだよお前は!」
少し遅れて司がいくつもの氷の塊を火球に向けて、放つ。
「まずい! 真夜伏せて! 耳閉じて! 口を半開きにするアル!」
一番に危機を察したチャオランがその場に伏せる。
「え? なんで?」
いまいち状況が掴めない真夜が首を傾げる。
だが次の瞬間、
ドカーーーン!!!!
火球に氷の塊がぶつかった途端、とても大きな爆発が起きたのだ。
水と炎が化学反応を起こし、激しい熱量を放出する水蒸気爆発である。
あまりにも大きな爆発であったため、大気がビリビリと振動する。
「ちっ! さすがは司ってところかしら?」
「なんだ? もうギブアップか? 俺はそれでも構わないぜ?」
「冗談!」
無傷な美凪が両手を振り上げる。
「ガンマ線と放射線が収束していくね。美凪、中性子爆弾でも作るつもりね」
「そ、それってどれくらいすごいの?」
恐る恐る真夜が尋ねる。
「殺傷能力で言えば原子爆弾や水素爆弾より上だと思っていいね」
その言葉に真夜はサーッと血の気が引いていくのが分かった。