お嬢様重奏曲!
司は真夜の肩に手を起き、銀狼を見て笑う。
「あいつは強くなんかない。あいつは弱いから、強くなる事から逃げてここの土地神を取り込んだんだ」
「……はい!」
「あんなヘナチョコなんて全然強くないさ。そうだろ?」
「…はい!」
「あいつはここの土地神を喰ったんだ。許せないよな?」
「はい!」
「じゃあ聞くぞ? 俺たちとあいつ。どっちが強い?」
「強いのはあっちではなく私たちです!」
そう答えた真夜の瞳にはもう恐怖や迷いは、一切感じられなくなった。
実際真夜は自分が思っているほど、弱くはないのだ。魔法に関しても、技術面において勝っているところもあるくらいである。
後は精神面さえ克服出来れば、一流の魔法使いなのだ。
「おっしゃ! 俺が全力でサポートする。俺たちの力をあいつに思い知らせてやろうぜ!」
「はい!!」
真夜の魔力が急激に上昇する。
懐から数枚の霊苻を引き抜く。
法術の場合、魔法とは違い媒体を必要とするが、その分持続力と構成の構築速度が上がる。
「させるか!」
銀狼が毛並みを逆立て複数の槍状にして、真夜へと襲い掛かる。
「甘いんだよ!」
真夜の正面に司が風の障壁を張り、銀狼の攻撃を全て弾き返す。
「今度はこっちのターンだ。いっけぇぇ! 真夜ちゃん!」
「はいっ!!」
印を切り霊苻を投げ放つ。
真夜の手から離れた霊苻は炎を纏い、銀狼へと直撃する。
「今度は我の番だな」
銀狼を包み込んでいた炎が一瞬にして掻き消えた。
銀狼の魔力が高まり、周辺の地面が盛り上がる。
「受け取れ!」
盛り上がった地面から水が吹き出し、槍の様に鋭くなり真夜へと襲い掛かる。
「この!」
霊苻で障壁を張るも、その威力により真夜は地面へと倒れてしまった。
「ちっ!」
司は追撃させまいと、真夜の周囲にドーム状に風の結界を展開させた。
「大丈夫かい? 真夜ちゃん」
「はい。なんとか。ですがやっぱり私の力では土地神クラスに勝つ事なんて」
「うーん。真夜ちゃん。自然界における五行って知ってるかい?」
「え? はい。この世界を構成している五つの元素、木・火・土・金・水の事ですよね?」
「そうだね? じゃあさっさとあの銀狼を倒してしまおうか?」
そう言った司の表情は勝利を確信したものだった。
「あいつは強くなんかない。あいつは弱いから、強くなる事から逃げてここの土地神を取り込んだんだ」
「……はい!」
「あんなヘナチョコなんて全然強くないさ。そうだろ?」
「…はい!」
「あいつはここの土地神を喰ったんだ。許せないよな?」
「はい!」
「じゃあ聞くぞ? 俺たちとあいつ。どっちが強い?」
「強いのはあっちではなく私たちです!」
そう答えた真夜の瞳にはもう恐怖や迷いは、一切感じられなくなった。
実際真夜は自分が思っているほど、弱くはないのだ。魔法に関しても、技術面において勝っているところもあるくらいである。
後は精神面さえ克服出来れば、一流の魔法使いなのだ。
「おっしゃ! 俺が全力でサポートする。俺たちの力をあいつに思い知らせてやろうぜ!」
「はい!!」
真夜の魔力が急激に上昇する。
懐から数枚の霊苻を引き抜く。
法術の場合、魔法とは違い媒体を必要とするが、その分持続力と構成の構築速度が上がる。
「させるか!」
銀狼が毛並みを逆立て複数の槍状にして、真夜へと襲い掛かる。
「甘いんだよ!」
真夜の正面に司が風の障壁を張り、銀狼の攻撃を全て弾き返す。
「今度はこっちのターンだ。いっけぇぇ! 真夜ちゃん!」
「はいっ!!」
印を切り霊苻を投げ放つ。
真夜の手から離れた霊苻は炎を纏い、銀狼へと直撃する。
「今度は我の番だな」
銀狼を包み込んでいた炎が一瞬にして掻き消えた。
銀狼の魔力が高まり、周辺の地面が盛り上がる。
「受け取れ!」
盛り上がった地面から水が吹き出し、槍の様に鋭くなり真夜へと襲い掛かる。
「この!」
霊苻で障壁を張るも、その威力により真夜は地面へと倒れてしまった。
「ちっ!」
司は追撃させまいと、真夜の周囲にドーム状に風の結界を展開させた。
「大丈夫かい? 真夜ちゃん」
「はい。なんとか。ですがやっぱり私の力では土地神クラスに勝つ事なんて」
「うーん。真夜ちゃん。自然界における五行って知ってるかい?」
「え? はい。この世界を構成している五つの元素、木・火・土・金・水の事ですよね?」
「そうだね? じゃあさっさとあの銀狼を倒してしまおうか?」
そう言った司の表情は勝利を確信したものだった。