お嬢様重奏曲!
司の言葉に真夜は首を傾げる。
結界の外では今も結界を破ろうと、銀狼が猛攻撃を繰り出している。
「それはどういう事ですか?」
「うん。今の真夜ちゃんの魔力なら、あの程度の神格の土地神ならダメージを与えられると思うんだ」
「ですが、実際には」
「そうだね? それほどダメージはいかなかった。となると、魔力の差以外の要因が考えられる」
「他の要因ですか?」
「そう。これはどちらかと言えば、真夜ちゃんの領域だ。思い出して。これまでの事を」
司に言われ真夜は冷静に今までの戦いを思い出す。
「これまでの事…………あっもしかして!」
何かを思い出したのか真夜は司の顔を見る。
「だから五行を」
「そゆ事。んじゃこっから反撃開始だ。行くぜ」
「はい!」
真夜の意思を感じ取り司は、風の結界を解除する。
「やっと諦めが付いたか」
銀狼が後ろへ跳び一度距離を置いた。
「残念だがその逆だ。やっちゃえ!」
「はい!」
真夜は手にした霊苻を地面へと付ける。
すると周囲に転がっていた瓦礫や石が浮き上がり、銀狼へと襲い掛かっていく。
「くっ! 小癪な」
これにはたまらず銀狼は横へ跳び回避する。
「自然界には五行があり同時に五克がある。別に真夜ちゃんが単純に力負けしたわけじゃねえ。属性の相性の問題だったって事だ」
「……気付きおったか」
「もうチェックはかけた。観念しな」
「ふん! なめるな!」
銀狼の姿が消える。
「空間転移ではなく、高速移動かよ。つまんねえな」
魔力を集中させ、無造作に腕を振り上げる。
次の瞬間、先ほどまで見えなかった銀狼が、変な大勢のまま固まっていた。
「がっ……ば、馬鹿な! 人間風情に」
「真夜ちゃん! 俺が魔力を補う。最大の一撃をかましてやれ!」
「はい! 土地神様の仇です!」
銀狼の下の地面が裂け、左右な地面が盛り上がりそれはさながら竜の顎のようだった。
真夜の力を目の当たりにして、そこで銀狼の表情が初めて恐怖で歪む。
「く、くそぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
銀狼が断末魔の叫びを上げる。
「これでチェックメイトだ」
司の確信が現実になった瞬間だった。
結界の外では今も結界を破ろうと、銀狼が猛攻撃を繰り出している。
「それはどういう事ですか?」
「うん。今の真夜ちゃんの魔力なら、あの程度の神格の土地神ならダメージを与えられると思うんだ」
「ですが、実際には」
「そうだね? それほどダメージはいかなかった。となると、魔力の差以外の要因が考えられる」
「他の要因ですか?」
「そう。これはどちらかと言えば、真夜ちゃんの領域だ。思い出して。これまでの事を」
司に言われ真夜は冷静に今までの戦いを思い出す。
「これまでの事…………あっもしかして!」
何かを思い出したのか真夜は司の顔を見る。
「だから五行を」
「そゆ事。んじゃこっから反撃開始だ。行くぜ」
「はい!」
真夜の意思を感じ取り司は、風の結界を解除する。
「やっと諦めが付いたか」
銀狼が後ろへ跳び一度距離を置いた。
「残念だがその逆だ。やっちゃえ!」
「はい!」
真夜は手にした霊苻を地面へと付ける。
すると周囲に転がっていた瓦礫や石が浮き上がり、銀狼へと襲い掛かっていく。
「くっ! 小癪な」
これにはたまらず銀狼は横へ跳び回避する。
「自然界には五行があり同時に五克がある。別に真夜ちゃんが単純に力負けしたわけじゃねえ。属性の相性の問題だったって事だ」
「……気付きおったか」
「もうチェックはかけた。観念しな」
「ふん! なめるな!」
銀狼の姿が消える。
「空間転移ではなく、高速移動かよ。つまんねえな」
魔力を集中させ、無造作に腕を振り上げる。
次の瞬間、先ほどまで見えなかった銀狼が、変な大勢のまま固まっていた。
「がっ……ば、馬鹿な! 人間風情に」
「真夜ちゃん! 俺が魔力を補う。最大の一撃をかましてやれ!」
「はい! 土地神様の仇です!」
銀狼の下の地面が裂け、左右な地面が盛り上がりそれはさながら竜の顎のようだった。
真夜の力を目の当たりにして、そこで銀狼の表情が初めて恐怖で歪む。
「く、くそぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
銀狼が断末魔の叫びを上げる。
「これでチェックメイトだ」
司の確信が現実になった瞬間だった。