お嬢様重奏曲!
遺跡の中に入ると、魔法が働いているのか、水は浸水しておらず空気まであった。
奥へと進んでみるも入り組んでいると思っていたが、意外と大きな広間が続いていた。
「しかしこれはどういう事だ? この遺跡はぱっと見ても、何百年は経ってる。だが魔法がいまだ起動し続けてるなんて」
魔法の効果が永久ではない理由がイメージの問題が一番なのだが、他に寿命のせいもある。死んでしまえば、魔力の供給が絶たれてしまうのは当然なのだ。
だからこそ何百年も起動し続けている魔法など、普通ならば考えられないのだ。
「って事はここの主はまだ生きてるってわけだ」
こうなってくると相手は神クラス。それもかなり神格が高い神になる。
いかに司が最強の魔法使いと言っても、高位の神には勝てるわけがないのだ。
「くそっ男は度胸」
自分を奮い立たせ、引き返したくなる心を強引に無視し、奥へと進んで行った。
奥へ進むにつれ遺跡に満ちている魔力の濃度が、濃くなっていく。
最奥にかすかではあるがとても大きな人影のようなものが見えた。
「我が住み処に人間風情が何の用だ」
「おいおい。こりゃとんだ大物だせ」
司の目の前には大きな椅子に座り込んだ、これまた大きな海神族だったのだ。
海神族は海を統治している高位の神族なのだ。
それでも勝てない上に、ここは海神族の領域でもあるために、司の勝算は皆無だった。
「ここに来れると言う事は貴様は魔法使いだな? それもかなり高位の。いや潜在的な魔力を見れば、最高位か」
海神族は司を見定めるように、見下ろしていた。
「全く。貴様と言い先ほど来た仮面の男と言い、人間のレベルも上がって来たようだな。だが、我らにはまだ遠く及ばん」
「っ!」
仮面の男と言う単語に司は激しく反応した。
「仮面の男がここに来たってどういう事ですか?」
「ふむ。我に戦いを挑み我が部下を二人取り込んだ後、まんまて逃げていきおったわ」
「………そう、ですか」
なんのために現れたのか分からないが、仮面の男が動き始めた事が、分かった事だけでもかなりの収穫だった。
「あなたの住み処に無断で足を踏み入れた事を、お許しください」
司は素直に深々と頭を下げ謝罪したのだった。
奥へと進んでみるも入り組んでいると思っていたが、意外と大きな広間が続いていた。
「しかしこれはどういう事だ? この遺跡はぱっと見ても、何百年は経ってる。だが魔法がいまだ起動し続けてるなんて」
魔法の効果が永久ではない理由がイメージの問題が一番なのだが、他に寿命のせいもある。死んでしまえば、魔力の供給が絶たれてしまうのは当然なのだ。
だからこそ何百年も起動し続けている魔法など、普通ならば考えられないのだ。
「って事はここの主はまだ生きてるってわけだ」
こうなってくると相手は神クラス。それもかなり神格が高い神になる。
いかに司が最強の魔法使いと言っても、高位の神には勝てるわけがないのだ。
「くそっ男は度胸」
自分を奮い立たせ、引き返したくなる心を強引に無視し、奥へと進んで行った。
奥へ進むにつれ遺跡に満ちている魔力の濃度が、濃くなっていく。
最奥にかすかではあるがとても大きな人影のようなものが見えた。
「我が住み処に人間風情が何の用だ」
「おいおい。こりゃとんだ大物だせ」
司の目の前には大きな椅子に座り込んだ、これまた大きな海神族だったのだ。
海神族は海を統治している高位の神族なのだ。
それでも勝てない上に、ここは海神族の領域でもあるために、司の勝算は皆無だった。
「ここに来れると言う事は貴様は魔法使いだな? それもかなり高位の。いや潜在的な魔力を見れば、最高位か」
海神族は司を見定めるように、見下ろしていた。
「全く。貴様と言い先ほど来た仮面の男と言い、人間のレベルも上がって来たようだな。だが、我らにはまだ遠く及ばん」
「っ!」
仮面の男と言う単語に司は激しく反応した。
「仮面の男がここに来たってどういう事ですか?」
「ふむ。我に戦いを挑み我が部下を二人取り込んだ後、まんまて逃げていきおったわ」
「………そう、ですか」
なんのために現れたのか分からないが、仮面の男が動き始めた事が、分かった事だけでもかなりの収穫だった。
「あなたの住み処に無断で足を踏み入れた事を、お許しください」
司は素直に深々と頭を下げ謝罪したのだった。