お嬢様重奏曲!
「木の葉さん! どういう状況か教えてください。これはどうなってるんですか?」
木の葉の姿はすぐに見つかり、司は声をかける。
「遅いじゃないの。はい。早速これに着替えてこれ持って。そしてはい、これが楽譜ね」
「……どういう事ですか? これは」
木の葉から渡されたのはタキシードとバイオリン、そして二曲分の楽譜だった。
状況がさっぱり掴めず困惑している司を見て、木の葉は号を煮やしたのか司の背中を強引に押し、更衣室へと向かわせる。
「いいからさっさと着替える! 着替えてる時に状況を説明するわ」
木の葉から聞かされたのは、つまり演奏自体は大成功に終わったのだがアンコールの曲で普通にやっては詰まらないと、ただそんな理由で木の葉は司を呼んだのだ。
「そんな理由で」
「何言ってるのよ! 私が見ている以上は、面白くなくっちゃいけないのよ!」
「うわっ。きっぱり言い切っちゃったよこの人」
「何よ? 文句ある?」
「いや。全く」
着替えが終わり、ため息混じりで更衣室から出る。
「よろしい! では頑張ってきなさい! 男の子!」
「……へいへい」
完全に諦めた司は肩を落としながら、ステージへと向かう。
ステージに上がると確かに自分の席が用意してあり、そして観客席からのざわめきが大きくなった。
自分の席に着くと、楽譜を開く。タイトルはかなりメジャーな交響曲・第九 だった。
ぶっつけ本番で部員たちにも不安が広まっていたが、司は完璧にバイオリンを弾いて見せる事で不安を一掃して見せた。
司も緊急していたが、それを表に出してしまえば伝染してしまうため、無理矢理気丈に振る舞って見せた。
一曲目が終わり、二曲目はなぜかマク〇ス7に出てくるFI〇E BOM〇ERのAN〇EL VO〇CEだった。
やれやれとため息を吐きステージ裏を見ると、木の葉は親指を立て上機嫌になっていた。
「…やってやろうじゃねえの」
司もムキになりこれもまた完璧に歌いあげた。
演奏が終わった頃には観客全員が、スタンディングオーベーションとなり惜しみない拍手が鳴り響いていたのだった。
木の葉の姿はすぐに見つかり、司は声をかける。
「遅いじゃないの。はい。早速これに着替えてこれ持って。そしてはい、これが楽譜ね」
「……どういう事ですか? これは」
木の葉から渡されたのはタキシードとバイオリン、そして二曲分の楽譜だった。
状況がさっぱり掴めず困惑している司を見て、木の葉は号を煮やしたのか司の背中を強引に押し、更衣室へと向かわせる。
「いいからさっさと着替える! 着替えてる時に状況を説明するわ」
木の葉から聞かされたのは、つまり演奏自体は大成功に終わったのだがアンコールの曲で普通にやっては詰まらないと、ただそんな理由で木の葉は司を呼んだのだ。
「そんな理由で」
「何言ってるのよ! 私が見ている以上は、面白くなくっちゃいけないのよ!」
「うわっ。きっぱり言い切っちゃったよこの人」
「何よ? 文句ある?」
「いや。全く」
着替えが終わり、ため息混じりで更衣室から出る。
「よろしい! では頑張ってきなさい! 男の子!」
「……へいへい」
完全に諦めた司は肩を落としながら、ステージへと向かう。
ステージに上がると確かに自分の席が用意してあり、そして観客席からのざわめきが大きくなった。
自分の席に着くと、楽譜を開く。タイトルはかなりメジャーな交響曲・第九 だった。
ぶっつけ本番で部員たちにも不安が広まっていたが、司は完璧にバイオリンを弾いて見せる事で不安を一掃して見せた。
司も緊急していたが、それを表に出してしまえば伝染してしまうため、無理矢理気丈に振る舞って見せた。
一曲目が終わり、二曲目はなぜかマク〇ス7に出てくるFI〇E BOM〇ERのAN〇EL VO〇CEだった。
やれやれとため息を吐きステージ裏を見ると、木の葉は親指を立て上機嫌になっていた。
「…やってやろうじゃねえの」
司もムキになりこれもまた完璧に歌いあげた。
演奏が終わった頃には観客全員が、スタンディングオーベーションとなり惜しみない拍手が鳴り響いていたのだった。