お嬢様重奏曲!
「なんで薫がそこまで怒るん?」
「え? それは…その」
「はっは〜ん」
美琴は薫の紅くなった表情を見て何かに感付いたのか、瞳を怪しく輝かせる。
「なんや薫も隅に置けへんなあ」
「もう! 美琴!」
「冗談や冗談。それよかはよ行くかへんと、朝食取ってる時間無くなってしまうで」
「そうだった。司さん行きましょう?」
「あ、ああ」
これは司が男のせいなのか先程の会話の中に朝食の誘いと言う話題を、司は見つけられないでいた。
それでもわざわざ女の子の方からの誘いを断るほど司は無粋ではない。
「ほな、行こうか」
食堂に着き中に入ると司はいつも思う。これは無駄に豪華なのでは、と。
しかし周りがそう感じていない以上、こんな事を口に出せば、きっと…いや確実に変に思われるに違いない。
席に着いた三人は早速メニューを見る。
「さて何にする? ウチは定番のモーニングセットにするけど」
「えっと………私は………」
薫は悩みに悩んだ末にサラダだけを選んだ。
「ったく。二人とも、日本人なら朝は納豆に味噌汁だろうが」
司は和食の中から焼き魚定食を頼んだ。
「よく朝っぱらからそないに食えるもんやな?」
「さすがは男の子だね」
「ほうか? ほれふらいあはりはへはろ?」
「食べるか喋るかどっちかにせえや。あんたの前におるんのは、清楚なお嬢様やで?」
口の中のものを味噌汁で流し込み、司は二人を見る。
「いや薫さんは分かるけど、美琴が清楚………ねえ?」
「なんでやねん! それめっちゃ失礼やんか」
「…………あはは」
薫も少しかは納得しているのかフォローではなく苦笑する。
「何気に薫もひどっ!」
「あはは。ごめんね? でも美琴だってもう少しおしとやかだったら、素敵になれると思うんだけどな」
「美琴がおしとやかねぇ」
「………まぁそれは確かにウチのキャラとちゃうな」
自分でもおしとやかな自分を想像してみたらしい。美琴は肩を落とした。
朝食も終わり三人でモーニングティーをしていると、何やら入口付近が騒がしくなっていた。
「なんだ? 随分騒がしくなったけど」
司は入口の方に首を伸ばし顔を覗かせた。
「え? それは…その」
「はっは〜ん」
美琴は薫の紅くなった表情を見て何かに感付いたのか、瞳を怪しく輝かせる。
「なんや薫も隅に置けへんなあ」
「もう! 美琴!」
「冗談や冗談。それよかはよ行くかへんと、朝食取ってる時間無くなってしまうで」
「そうだった。司さん行きましょう?」
「あ、ああ」
これは司が男のせいなのか先程の会話の中に朝食の誘いと言う話題を、司は見つけられないでいた。
それでもわざわざ女の子の方からの誘いを断るほど司は無粋ではない。
「ほな、行こうか」
食堂に着き中に入ると司はいつも思う。これは無駄に豪華なのでは、と。
しかし周りがそう感じていない以上、こんな事を口に出せば、きっと…いや確実に変に思われるに違いない。
席に着いた三人は早速メニューを見る。
「さて何にする? ウチは定番のモーニングセットにするけど」
「えっと………私は………」
薫は悩みに悩んだ末にサラダだけを選んだ。
「ったく。二人とも、日本人なら朝は納豆に味噌汁だろうが」
司は和食の中から焼き魚定食を頼んだ。
「よく朝っぱらからそないに食えるもんやな?」
「さすがは男の子だね」
「ほうか? ほれふらいあはりはへはろ?」
「食べるか喋るかどっちかにせえや。あんたの前におるんのは、清楚なお嬢様やで?」
口の中のものを味噌汁で流し込み、司は二人を見る。
「いや薫さんは分かるけど、美琴が清楚………ねえ?」
「なんでやねん! それめっちゃ失礼やんか」
「…………あはは」
薫も少しかは納得しているのかフォローではなく苦笑する。
「何気に薫もひどっ!」
「あはは。ごめんね? でも美琴だってもう少しおしとやかだったら、素敵になれると思うんだけどな」
「美琴がおしとやかねぇ」
「………まぁそれは確かにウチのキャラとちゃうな」
自分でもおしとやかな自分を想像してみたらしい。美琴は肩を落とした。
朝食も終わり三人でモーニングティーをしていると、何やら入口付近が騒がしくなっていた。
「なんだ? 随分騒がしくなったけど」
司は入口の方に首を伸ばし顔を覗かせた。