お嬢様重奏曲!
全ての授業が終了し司は鞄を担ぎ席を立つ。
「あ、司さん。一緒に帰りませんか?」
そこへ薫が笑顔で司を誘う。
「あ〜悪いけど、俺これから理事長のとこに行かなくちゃなんなくて」
「そう、ですか。それじゃあ仕方ないですね」
薫が肩を落とし表情を暗くさせたので、司の良心がグサグサと大ダメージを受ける。
「悪い。んじゃ明日。明日は一緒に帰ろう。な? これならいいだろ」
「はい。分かりました」
ようやく薫の表情に明るさが戻り、司はホッと胸を撫で下ろす。
「理事長に呼ばれたってなんか悪さでもしたんか? 司」
そこへどこで会話を聞いていたのか、美琴が参戦してきた。
「そんなんじゃねーし」
「じゃあどんな理由があるん?」
「家関係でちょっと」
「家関係? 司の家って何してんの?」
「ちょっと美琴。そんなに急に色々聞いたら、司さんに失礼だよ」
あれこれ聞いてくる美琴を薫が止めに入る。
「薫かて気になるやろ? 興味あるやろ?」
「それは…そうだけど」
がそれも空しくあっという間に薫は美琴側へと寝返った。
「俺の家は………護衛、そう! 護衛とか警備とかやってんだ」
嘘は言っていない。
仕事の依頼として要人の護衛も結構あったりする。
司も実際に護衛の依頼を何度か受けた事がある。
「護衛に警備? なんか嘘っぽいなあ」
美琴はそこら辺は妙に勘が鋭いようで、司を疑っている。
「そんな事ないよ」
美琴の言葉を否定したのは、薫だった。
「ほら、入学式の時に司さん、カード付けてたじゃない。それに校内をパトロールしてたし」
「あ〜確かにそれっぽいのがいたような…ってはは〜ん」
美琴が怪しい視線で薫を見る。
「それじゃあ薫を助けてくれた言うのは司の事やったんか」
「え? そりゃどういう事だ?」
思わぬ言葉に司は美琴に尋ねた。
「いやな? あの入学式の時、薫が嬉しそうに話すんよ? 足をくじいた時、助けてくれた男の子がいるって。あの薫が男の話をするんは珍しい事やから、どんだけイケメンかと思うておったんやけど…」
美琴は司を見てからその視線を薫に戻した。
「あ、司さん。一緒に帰りませんか?」
そこへ薫が笑顔で司を誘う。
「あ〜悪いけど、俺これから理事長のとこに行かなくちゃなんなくて」
「そう、ですか。それじゃあ仕方ないですね」
薫が肩を落とし表情を暗くさせたので、司の良心がグサグサと大ダメージを受ける。
「悪い。んじゃ明日。明日は一緒に帰ろう。な? これならいいだろ」
「はい。分かりました」
ようやく薫の表情に明るさが戻り、司はホッと胸を撫で下ろす。
「理事長に呼ばれたってなんか悪さでもしたんか? 司」
そこへどこで会話を聞いていたのか、美琴が参戦してきた。
「そんなんじゃねーし」
「じゃあどんな理由があるん?」
「家関係でちょっと」
「家関係? 司の家って何してんの?」
「ちょっと美琴。そんなに急に色々聞いたら、司さんに失礼だよ」
あれこれ聞いてくる美琴を薫が止めに入る。
「薫かて気になるやろ? 興味あるやろ?」
「それは…そうだけど」
がそれも空しくあっという間に薫は美琴側へと寝返った。
「俺の家は………護衛、そう! 護衛とか警備とかやってんだ」
嘘は言っていない。
仕事の依頼として要人の護衛も結構あったりする。
司も実際に護衛の依頼を何度か受けた事がある。
「護衛に警備? なんか嘘っぽいなあ」
美琴はそこら辺は妙に勘が鋭いようで、司を疑っている。
「そんな事ないよ」
美琴の言葉を否定したのは、薫だった。
「ほら、入学式の時に司さん、カード付けてたじゃない。それに校内をパトロールしてたし」
「あ〜確かにそれっぽいのがいたような…ってはは〜ん」
美琴が怪しい視線で薫を見る。
「それじゃあ薫を助けてくれた言うのは司の事やったんか」
「え? そりゃどういう事だ?」
思わぬ言葉に司は美琴に尋ねた。
「いやな? あの入学式の時、薫が嬉しそうに話すんよ? 足をくじいた時、助けてくれた男の子がいるって。あの薫が男の話をするんは珍しい事やから、どんだけイケメンかと思うておったんやけど…」
美琴は司を見てからその視線を薫に戻した。