お嬢様重奏曲!
「い、一本! それまで!」
勝負の宣言により、勝負は茜の勝利で幕を終えた。
だが事はそれだけでは済まなかった。
司が倒れてから茜への賛美と司の誹謗中傷が始まったのだ。
しかしそれも長くは続かなかった。
「黙れ!」
茜の一喝でギャラリーが静まり返る。
「御影を悪く言う事は私が許さない。そして御影に何かしようものならば、この私がその者を成敗する。分かったな?」
返事はなかったが、反対の声もなかった。
「司さん!」
「司様!」
「司!」
薫に咲枝そして美琴が司の元へと駆け寄る。
「済まない。手加減出来なかった。すぐに医務室へ」
「はい。分かりました」
司は薫たちに担がれ医務室へと運び込まれたのだった。
「…………んあ? ここは?」
司が目を覚ますと、目の前には見慣れない天井があった。
「司さん! 良かった。気が付いたんですね?」
「…………薫さん?」
首を横に向けると、目に涙を一杯に溜めた薫が立っていた。
「………えっと、俺は確か琴崎先輩と勝負して、上段からの唐竹割りをモロに受けて………あ〜そっか。その後、気絶したんだ俺」
「そんな他人事みたいに言わないでください! 自分の事なんですよ? 私、司さんの事が心配で心配で」
とうとう薫の目から貯めていた涙が溢れ出す。
「いや。えっと、そうだな? 心配かけてごめん」
泣き出す薫に司は慌てふためく。
「なんや。司が目を覚ましたんやて」
そこへちょうど美琴たちが医務室へ入ってきた。その中には茜の姿もある。
「御影。済まなかった」
茜は司を見るなり頭を下げる。
「頭を上げてください。琴崎先輩。あれは勝負で俺がこうなったのは俺のせいなんですから」
「全くあれからが大変やったんやで?」
美琴の話によると勝負が終わってからの火消しが大変だったらしい。
茜の言葉で大半は大人しくなったが、それでも何人かはお門違いの報復をしようとしていたらしく、茜の手を借り、鎮静化させるまでかなり苦労したようなのだ。
「そっか。みんなには迷惑かけちまったようだな。済まない」
司は素直に頭を下げ謝罪した。
勝負の宣言により、勝負は茜の勝利で幕を終えた。
だが事はそれだけでは済まなかった。
司が倒れてから茜への賛美と司の誹謗中傷が始まったのだ。
しかしそれも長くは続かなかった。
「黙れ!」
茜の一喝でギャラリーが静まり返る。
「御影を悪く言う事は私が許さない。そして御影に何かしようものならば、この私がその者を成敗する。分かったな?」
返事はなかったが、反対の声もなかった。
「司さん!」
「司様!」
「司!」
薫に咲枝そして美琴が司の元へと駆け寄る。
「済まない。手加減出来なかった。すぐに医務室へ」
「はい。分かりました」
司は薫たちに担がれ医務室へと運び込まれたのだった。
「…………んあ? ここは?」
司が目を覚ますと、目の前には見慣れない天井があった。
「司さん! 良かった。気が付いたんですね?」
「…………薫さん?」
首を横に向けると、目に涙を一杯に溜めた薫が立っていた。
「………えっと、俺は確か琴崎先輩と勝負して、上段からの唐竹割りをモロに受けて………あ〜そっか。その後、気絶したんだ俺」
「そんな他人事みたいに言わないでください! 自分の事なんですよ? 私、司さんの事が心配で心配で」
とうとう薫の目から貯めていた涙が溢れ出す。
「いや。えっと、そうだな? 心配かけてごめん」
泣き出す薫に司は慌てふためく。
「なんや。司が目を覚ましたんやて」
そこへちょうど美琴たちが医務室へ入ってきた。その中には茜の姿もある。
「御影。済まなかった」
茜は司を見るなり頭を下げる。
「頭を上げてください。琴崎先輩。あれは勝負で俺がこうなったのは俺のせいなんですから」
「全くあれからが大変やったんやで?」
美琴の話によると勝負が終わってからの火消しが大変だったらしい。
茜の言葉で大半は大人しくなったが、それでも何人かはお門違いの報復をしようとしていたらしく、茜の手を借り、鎮静化させるまでかなり苦労したようなのだ。
「そっか。みんなには迷惑かけちまったようだな。済まない」
司は素直に頭を下げ謝罪した。