お嬢様重奏曲!
そしていよいよ地区大会当日がやってきた。
応援にはセレスティア学園の生徒の大半が来ている。
「おいおい。応援に来てくれるのは嬉しいけど、随分呑気な学校だな」
「司さーん! 頑張ってください!」
「頑張りや! 司!」
「司様! 応援しております」
「司君!負けたら承知しないぞ!」
「御影さん。気をつけてください」
「司君! ぼっこぼこにしちゃいなさーい!」
薫たちが各々の言葉で応援してくれる。
「御影様! 頑張って」
等と他の生徒の応援も聞こえてきた。
「こりゃ意地でも負けられないな…わね」
「元より負けるつもりはない」
司の横にいつもより凛々しく輝く茜が立つ。
「一回戦目から強豪の相手だが、負けるわけにはいかない」
「……だな?」
「御影には大将を務めてもらう。私は副将だ」
「いいのか? それで」
「ふん。我々の力のみで勝ってみせるさ。御影までは回さん」
「そうだな。それがベストだろうな」
「我々剣道部の実力を思い知らせてやるさ。相手にも、そしてお前にも」
司に挑発的な笑みを浮かべその場を立ち去って行った。
「さて俺…私も準備をしますか……はぁ」
何より男だとばれないために、女のふりをしなくてはならない事に司は疲れを感じていた。
そして司にとって最も緊張する時間がやってきた。
「…忘れてた。着替えは一緒なんだ」
更衣室はセレスティア学園で借りられているために、他の部員も一緒の部屋で着替える事になる。
「あら? 緊張していらっしゃるのですか?」
「私たちが言うのも何ですが、リラックスですよ御影様」
優しい声をかけ、生徒たちは平然と着替えをしている。
「ひょっとして俺、男として見られていないってか?」
少しだけ心の中でホロリと泣く。
いや確かに今は女なのだが。
「何をしている。早く着替えを済ませろ」
茜はすでに着替えを済ませていた。
「まさかふしだらな目で部員の着替えを見ていたわけではなかろうな?」
「や、やだな〜。そんな事ないっすよ。さあ、俺も着替えようっと」
まだ何か言いたげな茜を置いて司は着替えを始めた。
応援にはセレスティア学園の生徒の大半が来ている。
「おいおい。応援に来てくれるのは嬉しいけど、随分呑気な学校だな」
「司さーん! 頑張ってください!」
「頑張りや! 司!」
「司様! 応援しております」
「司君!負けたら承知しないぞ!」
「御影さん。気をつけてください」
「司君! ぼっこぼこにしちゃいなさーい!」
薫たちが各々の言葉で応援してくれる。
「御影様! 頑張って」
等と他の生徒の応援も聞こえてきた。
「こりゃ意地でも負けられないな…わね」
「元より負けるつもりはない」
司の横にいつもより凛々しく輝く茜が立つ。
「一回戦目から強豪の相手だが、負けるわけにはいかない」
「……だな?」
「御影には大将を務めてもらう。私は副将だ」
「いいのか? それで」
「ふん。我々の力のみで勝ってみせるさ。御影までは回さん」
「そうだな。それがベストだろうな」
「我々剣道部の実力を思い知らせてやるさ。相手にも、そしてお前にも」
司に挑発的な笑みを浮かべその場を立ち去って行った。
「さて俺…私も準備をしますか……はぁ」
何より男だとばれないために、女のふりをしなくてはならない事に司は疲れを感じていた。
そして司にとって最も緊張する時間がやってきた。
「…忘れてた。着替えは一緒なんだ」
更衣室はセレスティア学園で借りられているために、他の部員も一緒の部屋で着替える事になる。
「あら? 緊張していらっしゃるのですか?」
「私たちが言うのも何ですが、リラックスですよ御影様」
優しい声をかけ、生徒たちは平然と着替えをしている。
「ひょっとして俺、男として見られていないってか?」
少しだけ心の中でホロリと泣く。
いや確かに今は女なのだが。
「何をしている。早く着替えを済ませろ」
茜はすでに着替えを済ませていた。
「まさかふしだらな目で部員の着替えを見ていたわけではなかろうな?」
「や、やだな〜。そんな事ないっすよ。さあ、俺も着替えようっと」
まだ何か言いたげな茜を置いて司は着替えを始めた。