お嬢様重奏曲!
「せやで? 薫。司はそんくらいしか役に立ちそうにあらへんしな」
「美琴。俺を甘く見たら痛い目に遭うぜ?」
挑発的な態度を見せる司に、美琴は食ってかかる。
「ほっほう? そら楽しみやな。せやけど今からそない大口叩かん方がええんとちゃうか?」
「はっ! 美琴こそ後で泣きっ面かいても知らねぇからな」
「言うたな?」
「言ったが何よ?」
睨み合う司と美琴。互いの間に火花が散る。
「なんか変な方向に進んでないかな?」
「美琴さんも司様も負けず嫌いですからね」
二人の様子を薫は苦笑し、咲枝は微笑みながら見つめていた。
放課後、司は早速三人それぞれの家に連絡を入れ、報告を済ませた。
「さて。不測の事態が万が一でも起きかねないから、それなりの装備を用意して置かなくちゃな」
大概の事は魔法で片付けられるが、それを許してくれない状況だってある。
「となると、装備は最低限の簡易的なものになるな」
あまり装備を強化し過ぎて、場の雰囲気や薫たちの気持ちを壊す事になってしまう。
「ダーツや綱糸は袖の中に隠せるからいいとして、後は…」
「装備一式が入っている箱と睨み合いしている時だった。
コンコン。
ドアがノックされる音が聞こえてきた。
「誰だ? こんな時間に」
時間はまだ門限までまだあるが、他の生徒の、ましてや司の部屋を訪ねるにしては、遅い時間である。
「司さん。私です。神楽です」
「薫さん?」
怪訝に思いながらもドアを開ける。
「ごめんなさい。こんな時間に」
「いや、俺は構わないけど」
薫は恥ずかしそうに頭を下げる。
「まぁ立ち話もなんだし、入りなよ」
「はい。すみません。失礼します」
「適当に座ってよ。今、なんか飲み物だすから」
部屋の中に怖ず怖ずと入ってきた薫を座らせ、司は冷蔵庫へと向かう。
「はい。紅茶。俺が適当に煎れたもんだから、味は保証しないけど」
「いえ。そんな。ありがとうございます」
テーブルに冷やしたグラスを二つ置き、そこへ冷やした紅茶を注ぐ。
「んで? なんか悩みか相談があるんだろ?」
薫の正面に座り、紅茶を一口飲んだ後、薫に尋ねた。
「え? どうして分かったんですか?」
「どうしてって。そりゃ…」
どうやら薫は顔に感情が出るらしい。
司は苦笑する。
「美琴。俺を甘く見たら痛い目に遭うぜ?」
挑発的な態度を見せる司に、美琴は食ってかかる。
「ほっほう? そら楽しみやな。せやけど今からそない大口叩かん方がええんとちゃうか?」
「はっ! 美琴こそ後で泣きっ面かいても知らねぇからな」
「言うたな?」
「言ったが何よ?」
睨み合う司と美琴。互いの間に火花が散る。
「なんか変な方向に進んでないかな?」
「美琴さんも司様も負けず嫌いですからね」
二人の様子を薫は苦笑し、咲枝は微笑みながら見つめていた。
放課後、司は早速三人それぞれの家に連絡を入れ、報告を済ませた。
「さて。不測の事態が万が一でも起きかねないから、それなりの装備を用意して置かなくちゃな」
大概の事は魔法で片付けられるが、それを許してくれない状況だってある。
「となると、装備は最低限の簡易的なものになるな」
あまり装備を強化し過ぎて、場の雰囲気や薫たちの気持ちを壊す事になってしまう。
「ダーツや綱糸は袖の中に隠せるからいいとして、後は…」
「装備一式が入っている箱と睨み合いしている時だった。
コンコン。
ドアがノックされる音が聞こえてきた。
「誰だ? こんな時間に」
時間はまだ門限までまだあるが、他の生徒の、ましてや司の部屋を訪ねるにしては、遅い時間である。
「司さん。私です。神楽です」
「薫さん?」
怪訝に思いながらもドアを開ける。
「ごめんなさい。こんな時間に」
「いや、俺は構わないけど」
薫は恥ずかしそうに頭を下げる。
「まぁ立ち話もなんだし、入りなよ」
「はい。すみません。失礼します」
「適当に座ってよ。今、なんか飲み物だすから」
部屋の中に怖ず怖ずと入ってきた薫を座らせ、司は冷蔵庫へと向かう。
「はい。紅茶。俺が適当に煎れたもんだから、味は保証しないけど」
「いえ。そんな。ありがとうございます」
テーブルに冷やしたグラスを二つ置き、そこへ冷やした紅茶を注ぐ。
「んで? なんか悩みか相談があるんだろ?」
薫の正面に座り、紅茶を一口飲んだ後、薫に尋ねた。
「え? どうして分かったんですか?」
「どうしてって。そりゃ…」
どうやら薫は顔に感情が出るらしい。
司は苦笑する。