お嬢様重奏曲!
司は緊張した面持ちで静かに見守る。
「……くっ。これは」
「さすがは司様ですね」
「わぁ! これとっても美味しいです」
三人の感想を聞いて司はどっと椅子に体重を預けた。
今テーブルの上には司の作った料理の品々が並んでいた。
そしてどうやら司の料理はこの一流のお嬢様を満足させられたらしい。
「ぐっ。下手したらウチより美味い」
「ハッハッハ! 見たか。これが俺の実力よ」
と側に置いてあったグラスに口をつけた。
その瞬間、美琴がにやりと笑う。
「……ってなんだ? これ酒じゃねえかよ」
時は既に遅く司のグラスは空になっていた。
「さっき倉の中で見つけてな? こっそりすり替えておいたっちゅーわけや。あ、もちろんウチや薫や咲枝のもワインや」
「うぅ〜少し苦いです」
「私は初めて口にしました」
二人は少し渋い表情を見せていた。
「なんや二人ともだらしないやんか。ウチなんか小さい頃から飲んでたんやで」
美琴は美琴で早々とグラスを空にして次を注いでいる。
「おいおい。俺もそうだがここにいる全員未成年だぞ?」
「なんや知らへんのかいな? 未成年だけやったら飲んでもありって、法律にあるやんか」
※お酒は二十歳を過ぎてから。
「それに今のうちに飲んでおけば、酒も強くなるやんか」
「なんだよ? その屁理屈は」
「それに見てみい。ウチらがこうしている間に一本空いたで?」
美琴が笑う。
「嘘!」
司が振り向くと確かに空になった瓶が、テーブルの上に転がっていた。
「あっちゃ〜。美琴。これが狙いだったな?」
「さて? なんの事かウチにはさっぱりや」
白々しくとぼけて見せる美琴はとりあえず置いといて、薫の方へ駆け寄る。
「薫さん、大丈夫?」
「あれあれ? なぜか司さんがたくさんいます」
「………咲枝さんも平気かい?」
「……………………ひっく。わらくしなら大丈夫れす。司様」
微妙にろれつが回っていない。
「なんでこうなるかな」
思わず頭を抱えそうになるが、全力で自制する。
今この場で司以外、女の子三人が完全に出来上がっていた。
「……くっ。これは」
「さすがは司様ですね」
「わぁ! これとっても美味しいです」
三人の感想を聞いて司はどっと椅子に体重を預けた。
今テーブルの上には司の作った料理の品々が並んでいた。
そしてどうやら司の料理はこの一流のお嬢様を満足させられたらしい。
「ぐっ。下手したらウチより美味い」
「ハッハッハ! 見たか。これが俺の実力よ」
と側に置いてあったグラスに口をつけた。
その瞬間、美琴がにやりと笑う。
「……ってなんだ? これ酒じゃねえかよ」
時は既に遅く司のグラスは空になっていた。
「さっき倉の中で見つけてな? こっそりすり替えておいたっちゅーわけや。あ、もちろんウチや薫や咲枝のもワインや」
「うぅ〜少し苦いです」
「私は初めて口にしました」
二人は少し渋い表情を見せていた。
「なんや二人ともだらしないやんか。ウチなんか小さい頃から飲んでたんやで」
美琴は美琴で早々とグラスを空にして次を注いでいる。
「おいおい。俺もそうだがここにいる全員未成年だぞ?」
「なんや知らへんのかいな? 未成年だけやったら飲んでもありって、法律にあるやんか」
※お酒は二十歳を過ぎてから。
「それに今のうちに飲んでおけば、酒も強くなるやんか」
「なんだよ? その屁理屈は」
「それに見てみい。ウチらがこうしている間に一本空いたで?」
美琴が笑う。
「嘘!」
司が振り向くと確かに空になった瓶が、テーブルの上に転がっていた。
「あっちゃ〜。美琴。これが狙いだったな?」
「さて? なんの事かウチにはさっぱりや」
白々しくとぼけて見せる美琴はとりあえず置いといて、薫の方へ駆け寄る。
「薫さん、大丈夫?」
「あれあれ? なぜか司さんがたくさんいます」
「………咲枝さんも平気かい?」
「……………………ひっく。わらくしなら大丈夫れす。司様」
微妙にろれつが回っていない。
「なんでこうなるかな」
思わず頭を抱えそうになるが、全力で自制する。
今この場で司以外、女の子三人が完全に出来上がっていた。