お嬢様重奏曲!
「さて二人をたきつけるのはここまでにして、私たちは退散するとしましょうか」
「何を言ってるんですか。須藤様!」
顔を赤くさせ怒鳴っている薫を琉菜は手で制した。
「あ〜皆まで言うな。この須藤・F・琉菜はちゃ〜んと心得てるから」
「ですから!」
「はいはい。照れなくていいから。それじゃ茜、行きましょうか」
薫はすっかり主導権を琉菜に握られていた。
「いいのか?」
「いいのいいの。ここはさっさとお邪魔虫は退散するべきなのよ」
と茜の体を強引に半回転させ、背中を押す。
「頑張んなさいよ? 二人とも。それではご機嫌よう」
琉菜と茜は嵐のように現れ、そして嵐のように去って行った。
「な、なんだったんでしょうか?」
「さあ? でもこれだけは分かる。考えたら負けだよ」
「それにしても」
薫の機嫌がいつの間にか悪くなっているのが、その目を見て分かる。
「な、何かな?」
「司さんてモテるんですね? 江崎先輩と言い先ほどの須藤様や琴崎先輩となんか親しかったですし」
「そんな事ないって。それに三人とも俺に恋愛感情なんて持ってないよ」
「それになんだか、転校してきたより女の子に声をかけられるようになりました」
「そんな事言ったって、ここお嬢様学校で、男は俺一人なんだぜ?」
そもそも前より気さくに声をかけてくれるようになったのは、薫の件があってからなのだ。
どちらかと言えば、恋愛より尊敬の方が近いと言える。
「ってかなんで薫さんが怒るのさ?」
「え? それは…その」
薫の顔が突然赤くなった。
「司さんが…そう! 司さんがいろんな女の子に手を出して、恋心を傷付けないか心配だからです!」
「どんだけ俺は最低なんだよ。ってか薫さんがそう思ってたなんてショックかも」
両手を胸のところで可愛く握り絞め言い切る。
それに対し司は肩をがっくりと落とし、ズーンとダークなオーラを背中に落としていた。
「え? あれ? やだ私何て事を。ご、ごめんなさい」
「いや別に慣れてるからいいんだけどね……ん? この反応、まさか!」
その場にしゃがみ込みのの字を書いていた司は、突然顔を上げ校門の方を見上げた。
「何を言ってるんですか。須藤様!」
顔を赤くさせ怒鳴っている薫を琉菜は手で制した。
「あ〜皆まで言うな。この須藤・F・琉菜はちゃ〜んと心得てるから」
「ですから!」
「はいはい。照れなくていいから。それじゃ茜、行きましょうか」
薫はすっかり主導権を琉菜に握られていた。
「いいのか?」
「いいのいいの。ここはさっさとお邪魔虫は退散するべきなのよ」
と茜の体を強引に半回転させ、背中を押す。
「頑張んなさいよ? 二人とも。それではご機嫌よう」
琉菜と茜は嵐のように現れ、そして嵐のように去って行った。
「な、なんだったんでしょうか?」
「さあ? でもこれだけは分かる。考えたら負けだよ」
「それにしても」
薫の機嫌がいつの間にか悪くなっているのが、その目を見て分かる。
「な、何かな?」
「司さんてモテるんですね? 江崎先輩と言い先ほどの須藤様や琴崎先輩となんか親しかったですし」
「そんな事ないって。それに三人とも俺に恋愛感情なんて持ってないよ」
「それになんだか、転校してきたより女の子に声をかけられるようになりました」
「そんな事言ったって、ここお嬢様学校で、男は俺一人なんだぜ?」
そもそも前より気さくに声をかけてくれるようになったのは、薫の件があってからなのだ。
どちらかと言えば、恋愛より尊敬の方が近いと言える。
「ってかなんで薫さんが怒るのさ?」
「え? それは…その」
薫の顔が突然赤くなった。
「司さんが…そう! 司さんがいろんな女の子に手を出して、恋心を傷付けないか心配だからです!」
「どんだけ俺は最低なんだよ。ってか薫さんがそう思ってたなんてショックかも」
両手を胸のところで可愛く握り絞め言い切る。
それに対し司は肩をがっくりと落とし、ズーンとダークなオーラを背中に落としていた。
「え? あれ? やだ私何て事を。ご、ごめんなさい」
「いや別に慣れてるからいいんだけどね……ん? この反応、まさか!」
その場にしゃがみ込みのの字を書いていた司は、突然顔を上げ校門の方を見上げた。