十二の暦の物語【短編集】
「あ!おーい彩音ー!!」
「賢ーーーっ!!!!」

ずっと先にあるたこ焼き屋の前に孝司と賢が居た
2人ともTシャツにジーンズの普通のスタイル
…ぶっちゃけ孝司の浴衣見てみたかったのになぁ

「お、2人とも浴衣じゃん」
「新品ー!!どーよ。似合うっしょ?」
「うん。喋んなかったら100倍可愛い」
「ンだとぉ!?」
「嘘嘘!!普通に似合ってる!!…文月が!!」
「てめっ」

がんっ。と彩音の鉄拳が賢にクリーンヒット…
可哀相…

「いってぇぇっ!!!!彩音オマエ空手部なんだからちったぁ加減しろよ!!」
「か弱いウチが加減なんかしたらコッチが怪我するっつの」
「はっ…何処がか弱いだよ」
「うるっさい!!!!」
「いったぁぁぁぁ!!!!コラコラ!!暴れると浴衣崩れるぞ!!」
「お、いかん」

一件落着
落着なの?…賢タンコブ2つ程増やしてるけど…
このカップルはいつ見ても飽きないなぁ
この仲いい感がほんわかする…

「さ、行こーぜ」

孝司があたしの隣に移動してきて声をかけた

「おー。おいコラ彩音行くぞボケ」
「ボケって何だボケって!!そして彩音じゃない!!彩音様と呼べ!!」
「俺は下僕か!!」
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