十二の暦の物語【短編集】
「位置について
 


 用意――」

千明ちゃんがスタートの体制に入った


バアンッ


陸上部から借りた雷管が鳴った

千明ちゃんは流石全国6位のスタートをして、ぶっちぎりで深智君に繋いだ


『――み』



『深智君!!!!頑張って!!!!』

初めて、大声で応援した

瞬く間に3走にバトンパスした
私の出番はまだまだ
息を切らせながら深智君が歩いてきた

「飯田!!」
『はいっ・・・』
「お前速いんだかんな!?自信持ってけよ!!」

『はいっ』
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