十二の暦の物語【短編集】
「…」

『っ……』

両肩を強引に後ろに押されて唇を離された
和哉の両腕にしがみついたまま、数秒、目が離せなかった

「俺も。好き。です」

今まで見た事無い赤みを帯びた顔で言われて

『…ホント?』

第一声がそれだった
和哉は無言で深く頷いて

「じゃあ、これから…よろしくって事で…」
『…ハイ…』

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