十二の暦の物語【短編集】

どれでも良いから

「弥生(ヤヨイ)ーーーー!!!!早く行きなさいよー!!!!」
『はーーーーい!!!!』

ドアに向かって叫んで、机の上に置いてある鏡に向き直る
ブロー剤をしゅっ。しゅっ。と髪全体にかけてドライヤーと櫛で伸ばす

元々酷い癖毛で、小学校からくるくるなのが悩みだった
ホントはアイロンとか強制かけてもイイんだけど、それをしないのは凄い大切な理由があります
でも、それはまた後で

念入りにチェックして、セーラー服に着替える

スカートのホコリも落として、姿見に映す

よし。大丈夫




「やーよーいー!!!!」

キッチンのお母さんに怒鳴られる


『はいっ!!!!』


慌てて返事をして部屋を出た
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