十二の暦の物語【短編集】
『行って来まぁす』

靴をとんとん。と整えて玄関からキッチンに呟く
がちゃん。とドアを開けて外に出ると、いきなり寒くて強い風に髪がバサバサにされた

『寒~~っ…』

黒と緑のチェック柄のマフラーに顔を埋めて歩き出す
坂を上がって真っ直ぐに歩く
同じ制服を着た人がどんどん増えていく

あたしの学校の校門が見えた
あとちょっと!
あーもう…髪バサバサだよ…

『…何でこんな寒いワケ?』

手を擦り合わせながら昇降口に駆け出した

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