十二の暦の物語【短編集】

キャンプ

『ぇ…と…ゴミ袋。歯ブラシ。くし。下着…オッケイ!!』

大きなスポーツバッグの中身を確認してベッドに入る
明日から2泊3日のキャンプ!!
お風呂も入れないし髪も洗えないってあたしが嫌いな宿泊行事なんだけど…
でもでも!!3日間友達と一緒!
肝試し有るしキャンプファイヤーあるし!!!!
男の子は女装するみたいだし!!!!

たっ……楽しみ~~~


『あーもー眠れないー!!!!』

1回ベッドには入ってみたものの、楽しみ過ぎてベッドから飛び起きてぽんぽん跳ねてると…

ガチャッ

「うるせぇぞ皐月(サツキ)!!何してんだ早く寝ろ馬鹿野郎!!!!」

何処か変なツッコミをする高2のお兄ちゃんに怒鳴られた
じ…実の妹に向かってそんな言わなくたって…

『…楽しみで寝れない…』
「…小学生ですかお前は。遠足前か?遠足前なのかお前は」

まぁた変なコトを…

「いいから寝ろよ。いーか皐月。あのキツさはハンパねぇぞ」
『え、マジ!?』
「嘘付くか。俺だってそのキャンプ行ったんだかんな」

ぎしっ。あたしの部屋に入ってきて(怒りに来たんじゃないの?)ベッドに座って語りだす

「体を洗えない不潔感!!腹減る空腹感!!キャンプ生活の疲労感!!!!」
< 80 / 190 >

この作品をシェア

pagetop