十二の暦の物語【短編集】
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『…ねっむい…』

大きなあくびをしながら学校まで歩く
荷物が…重い……っ
学校までめちゃめちゃ遠く感じるからっ

「ぉ、皐月余裕じゃん」

ん?後ろから声がした。振り返ると噂の明君が居た
坊主をちょっと伸ばした野球部頭でお調子者の明君です

『ぁ。明』
「急がねぇと遅刻すんぞーーーー」

そう言いながらあたしの横を通り抜けて走っていった
え、今何時よ?
手元の黄色い腕時計を見る

『し…し…7時20分!?』

やばいやばいやばい!!!!
明の野郎早く言えよ!!…あ、今来たんだから無理か
…じゃなくて!!

『明待ってーー!!あたしだけ遅刻にしないでーーーー!!!!』

重い荷物をぶら下げて明を追いかけ始めた
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