十二の暦の物語【短編集】
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「「「「「「「「いただきまぁーす」」」」」」」」

やっと出来上がったカレー
てか、これカレー?何か黒いしサラサラなんスけど

早速文句陸上カップルの一言

「何コレ!!サラサラ!!」
「コレはアレだよ…アレなアレだよ!!」
「どれなどれだよ!!」

明人と歌奈子の言い争いだけが飛び交うテーブルで、他の6人は黙々と食べ続ける

『何か…いかにもキャンプのカレーってカンジ…だね』
「…ま、まぁ、それも1個の思い出じゃん?」
『…前向きだね明』
「でないと喰えない…」

「そんな事言ってる場合じゃないんじゃん」

苦い顔をしてスプーンをくわえながら腕時計を見た和真君が言った

「キャンプファイヤーまで、あと1時間無いけど」

「「「「「「嘘ォ!?」」」」」」」

「食え食え!!」
「え、あたしこんなに早く食べられない…」
「しょうがねぇな。俺が食うから。ちょーだい」
「あ、有り難う…」

『てか、男子はテントで着替えなきゃなんないんじゃん?』
「「「「あ」」」」

「「「「「「「「いただきましたっ」」」」」」」」

「ウチ等早くね!?」
「とりあえず男子は早く着替えろ!!」
「女子は並んどこ!?」
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