またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
うそ……。
あの伊月があたしにあの笑顔を見せた。
なぜか、あたしの鼓動は早く波打つ。
あんなの、不意打ちすぎるでしょ。
ペース乱さないでよ。
調子狂うよ……。
「おい、乗らねーのかよ?走って帰んのか?」
「あ、乗る!…乗るよ!……ぎゃっ」
混乱状態のあたしはバスの階段で派手に転けてしまった。
「おまっ、どんくせーな。……ほら、手かせ。」
あたしの前に伊月の手が伸びた。
あたしは少し躊躇いながらもその手をとった。
「バーカ。」
そう言った伊月は言葉とはちぐはぐに笑顔だった。
そんな君はどこか元と重なって見えた。