またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
「ねぇ!聞いて!!テストやばいよ!!ちょー書けたの!!赤点ないかも!伊月のおかげありがとーーー!」
そう言って俺に抱きついたお前。
その瞬間、悠宇とお前がいる所を思い出して……
「……触んな、」
振り払っていた。
「え、どうした?あ、ごめん……嬉しかったからつい……」
「お前むかつく。誰にでもすんのかよ。」
「ええ?誰にでも?ちょ、ちょっと」
「だいたい、まだテスト返ってきてないのに喜んでんじゃねーよ。」
なぜか無償に腹が立つ。
「はぁ?何よ!!お礼言ってるのに!いいよもう!!」
俺の態度に怒ったのか自転車置き場に戻って行った。
そして、遠くから聞こえたバカでかい声。
「もう、あんたなんか知らない!!バーーーカ!!!」
お前にバカなんて言われたくねーよ。
俺は振り返らずにグラウンドに戻った。
最近のこの無償に腹が立つのはなんだ。
わからないまま練習に明け暮れた。