またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜


「え?意味わかんない。…おばけの伊月があたしを助ける?…おば……?」


「だーから!違うよ!!伊月はおばけじゃないって!!伊月は山の中で気絶してた美和を助けたの!!」


あの伊月が…あたしを助けた……。

なんか覚えのある場面。


「伊月がね、美和の悲鳴が聞こえたって言ってそこから走って美和を探しに行ったんだよ。」


と、ニナはわかりやすく解説?した。


「そ、そうなんだ〜ヘぇ〜」


「あとでお礼言いなよ、助けてもらうの2回目なんだから!」


「2回目?……あ、海の……」


そうだ。伊月には海に溺れたときにも助けてもらってたんだった。

どんだけ迷惑かけてるんだろ、あたし。





やがて、帰りの支度をすることになり夏合宿は終了した。

バスに乗り込みあたしたちの街に帰る。

緒形はというと、あの事件からずっと寝ていたらしく今もかつがれながら寝ている。
とんでもないヤツだ。


一言でまとめると、この合宿は最悪だった。



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