またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
「ちょっ!……あ、あの…一緒に帰ろ?」
静かに振り返った伊月。
「…道、全然違うだろ。」
「で、ですよね〜。あっと!途中まで!…帰ろ?」
なんか、あたし変人みたい。
これじゃあ、ほんとに伊月と一緒に帰りたいみたいじゃん。
「そんなに俺と帰りたいわけ?」
「は、?そ、そんなこと言ってない!!ただ……」
「ただ……?」
「ただ……お礼…言いたかっただけ。また、助けてもらったから。」
「……あの崖から落ちて怪我しないお前は人間じゃねーな。」
そう言うとまた伊月は歩き出した。
「た、たしかに……あ、ありがとね。色々さ。」
「色々?」
「助けてもらったし、勉強も教えてもらったし……あ、あたしでよかったら何かするよ!!一つだけお願いきいてあげる〜」
「するか、アホ。」
「んじゃ、またお願いできたら言って!あたしにできることあったらするから!」
「お前に頼むことなんて一生ねーよ。」
「そう言ってるのは今のうち〜。後で泣きついてきても知らないから!」
「ほっとけ、バカ。死んでもお前には泣きつかねー。」