またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜


「じゃあ、勝負ね。伊月が泣きついてきたらあたしの勝ちだから!!」


「そんなしょーもない勝負うけるか、アホ。」


「あー、負けるの怖いんだー?」


いつもは逆だから、からかってみる。


「そう言うと俺が乗るとでも思ったか。アホ。」


なによ、アホアホって。

いつもそう、伊月はあたしの上の上をいく。


「俺をからかうなんて100年早ーよ。」


そう言って笑った君に

ムカつくのに、なぜか胸が音を立てた。


やっぱり、好きかも。

伊月の笑顔が……。


あたしはそんなことを思いながら君の後ろ姿を見つめた。





< 232 / 361 >

この作品をシェア

pagetop