またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
全く、うんざりだ。
周りはみんなクリスマスの予定だの、デートだの……浮かれすぎでしょ。
でも……伊月はどうするんだろ……
何か気になる……そんなあたしは緒形と同類か。
廊下ですれ違う殆どは楽しそうに会話をしているカップルで……その中であたしは浮いていた。
「どうせあたしは一人ですよ。彼氏なんて一生いらなもん!!ってか恋しないもん!!」
「ふーん。じゃあ、一生処女だなそれ」
「う、うるさい!キスぐらいしたことあるわ!バカ!!………え!?」
あたしは慌てて振り返る。
すると後ろには壁にもたれかかっている伊月がいた。
「ぶっ、なんだそれ」
「え!?ちが…その……」
あたしさっき何て言った?
「キスぐらいしたことあるって?」
ぶっ、と吹いて笑う伊月。
「わ、笑うな!!言うな!!」
周りにいた生徒もクスクス笑う始末。
あぁ、最悪だ。