またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜


「あーあーもうやだ!!こんな日まで勉強なんかしてられるか!!」


勉強をしていても、ペンを走らせていても……頭の中はクリスマス一色で……


「って、言ってもクリスマス今日なんだけどな……」

あたしはベットに転がった。


あれからあっという間に日が過ぎ、冬休みに入り……

クリスマスイブの昨日からお姉は彼氏の家に泊まると可愛いワンピースを着て出て行った。

お母さんも今日は夜まで。


何にもする気にはなれない。

果たして、これがJKのクリスマスなのだろうかと自分自身を疑いたくなる。


あたし、女子高生だよね?


麻央も桃香もデートだろうし…ニナは…


あたしは連絡先からニナを探して通話ボタンを押した。


4コール目にした電話に出たニナは…


『あ、今ね緒形と一緒にいるの……』


思わず耳を疑った瞬間だった。

緒形のヤツ…抜け駆けしやがって…


『ごめんね、美和。またね。』


最後に聞こえたのは虚しい音だけで…


それから何があったかわからなくて、気づいたら寝ていた。


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