またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
「美和……!」
その声に振り返ると、そこにはあたしと同じぐらいの荷物を持った悠宇がいた。
「美和も大量な荷物だな。お前も買い出し?」
「え?……あ、そうだよ!お、お母さんが買って来いってうるさいから」
「俺も。亜美がケーキ買って来いってうるさくて」
いつからだろ。こんなに嘘が上手くなったのは……。
一人なんて言ったら悠宇心配するし。迷惑かけたくない。
でも、本当は……
「重いだろ、持つよ。」
「…え?」
悠宇は断るすきも与えずあたしの荷物を持った。
「女に持たすわけいかねーだろ」
ふっ、と笑う悠宇の姿に胸が熱くなった。
「あ、ありがと……慣れてるんだね」
「ん?」
「悠宇はさ、女の子が喜ぶことをさりげなくするよねって。」
すると、悠宇が足をとめた。
「……慣れてねーよ。」
「………え?」
あたしも足をとめ悠宇を見た。