またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
「……お前は」
伊月はズカズカ歩きながらそう言った。
「あたし?……あたしは……自分より先に死なない人…かな」
そう自分で言った瞬間、泣きそうになった。
「永遠なんてなくていいから…あたしより先に死んでほしくない……」
伊月は返事をするわけでもなく、頷くでもなくただ歩き続けるだけだった。
「あたしの目の前からいなくなるのは…いやだよ…っ」
あたしは静かに涙をこぼした。
やがて、あたしの家について……伊月はあたしの手を離した。
握りしめていたその手で伊月はあたしの涙を拭った。
その手は温かくてまた泣きそうになった。
「……もう泣くなって言っただろ」