またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
あのクリスマスから早三週間。
あっという間に冬休みは終わってしまい、もう大学のセンター試験間近に迫ってしまった。
要するに、高校生活もあと少しになってしまった。
「なに、しんみりした顔してるの?窓の外ぼーっと眺めて…どうかした?」
ニナは隣の席に座るとあたしの顔を覗き込んだ。
「い、いや。別になんでも。」
するとニナは怪訝そうな顔をして……
「美和が別にって言うときは悩んでるときって知ってるんだけど?」
ふふっとニナは笑った。
さすが、ニナ。伊達に付き合い長いわけじゃないもんね。
「ん……なんで人は恋をするの?」
そう、ニナの顔を見て言うと
ニナはガタッとイスを揺らした。
「え!?……美和、自分の気持ち気づいたの!?」
「……へ?」
素っ頓狂な声を出してみれば、ニナはあたしの頬を両手で挟んだ。
「伊月くんのこと好きなんでしょ?」