またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
「だから……もういいの。伊月の未来にあたしはなんの手出しも出来ないしさ。どうせ、卒業したらもう会えないよ。」
「でも、美和……!」
────キーンコーンカーンコーン
そのとき、ちょうどよく授業の開始を示すチャイムが鳴った。
三人はなんとも言えない表情のまま、自分の席へと戻って行った。
もしも、元がまだ生きてたら────
伊月のこと、好きになってなかったかもしれない。
ただ、あたしは甘えていただけだ。
伊月が元に似てるからって、同じ感情を抱いていただけだ。
きっと、そう。
だから、これは────恋なんかじゃない
◇◆◇◆◇
「蒼井ー!!お前、やっと合格範囲いったな!!よくやった!」
「ほんとですか!!」
「ああ、これなら受けてもいいぞ。でも調子乗るなよー!受験は来週なんだからな!!」
放課後 担任の郷本先生に呼び出され渡された紙は、この間受けた模試の判定結果だった。