またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
「ちょ、はなしてよ…」
なんでだろ。アホだのバカだの言って逃げればいいのに……。
「お前、最近俺のこと避けてんだろ」
────ビクッ
「さ、さけ……避けてない、よ。き、きのきな…きのせ」
「お前な、ちゃんと喋れ」
「……だから、き、気のせいだよ!!」
振り返ると、そこには不機嫌そうな顔をした伊月。
あんたこそ、あからさまじゃん。
どうしよ……なんか泣きそ
お互い無言の中、掴まれた右腕だけが熱を帯びてるようで熱い。
「お前さ、────」
「外国、……行くんだよね」
そう言うと、伊月は眉をひそめた。
「あ、校内でこの噂拡がってるからさ…」
伊月は無言のままだ。
「……病院、継ぐため?」