またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜


「ちょ、はなしてよ…」


なんでだろ。アホだのバカだの言って逃げればいいのに……。



「お前、最近俺のこと避けてんだろ」



────ビクッ


「さ、さけ……避けてない、よ。き、きのきな…きのせ」



「お前な、ちゃんと喋れ」



「……だから、き、気のせいだよ!!」


振り返ると、そこには不機嫌そうな顔をした伊月。


あんたこそ、あからさまじゃん。


どうしよ……なんか泣きそ



お互い無言の中、掴まれた右腕だけが熱を帯びてるようで熱い。



「お前さ、────」



「外国、……行くんだよね」



そう言うと、伊月は眉をひそめた。



「あ、校内でこの噂拡がってるからさ…」


伊月は無言のままだ。



「……病院、継ぐため?」









< 316 / 361 >

この作品をシェア

pagetop