またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
12◆お前より先に死なねーから
「……いた」
ふわーっと海の香りをのせて風が舞う。
夕日を浴びたあのシルエットはアイツしかいない。
柵に手をおいて海を眺めている一つの影が伸びている。
「……伊月っ!!」
そう叫ぶと、振り返る君。
びっくりしたような顔をしていた。
「ぶっ……お前、丸見え」
いつかも聞いたようなセリフ。
「……へっ?」
そう、伊月が指した先にはあたしのスカート裾が風で翻って完全にパンツが丸見えになっていた。
「なっ!!///見んなアホ、変態!!」
「お前が見せてんだろ。こっちだって見たかねーよ」
あたしは慌ててスカートの裾を握る。
「お前、こんなとこまで何しに来たんだよ」
伊月はそう言って、柵に手をのせあたしに背を向けた。
「えっ、……えっと」
「まさか、パンツ丸見えなとこを見せに来たんじゃねぇだろうな」
「なっ!ちが、違うっ!!」
あたしは慌てて否定した。
パンツ見せにくるとかどこの変態よ!
「……じゃあ、なに。」