またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜


聞こえてきたのはそんな言葉で。


「ば、バカって……」


でも、そんな言葉でさえ今は嬉しく感じる。



「……伊月は、あたしのこと……好き?」


抱きしめられる力が一層と強くなる。

あたしもそっと腕をまわした。



「……ねぇ?好き?」


「……うるせ」


「あたしは……好きだよ。」



すると、伊月はあたしをそっと離した。


お互いの顔がちゃんと見える。



「伊月のこと、好きだよ。」



あたしは伊月の目を見て、そう言った。



何で言えなかったんだろう。

今ならいくらでも言える。




< 337 / 361 >

この作品をシェア

pagetop