またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜


「……そんな顔、他に見せんじゃねぇぞ」


と、呟いた伊月はそばにおいてあった鞄を持った。



「……伊月?」



「……もう、行くわ。」



伊月の身体が離れ、ぬくもりだけが残った。



「あたし待ってるからっ!2年とかすぐだもん!!待ってるからっ!!ずっと……待ってるから……。片想い、でも待ってる。」



ほんとは辛い。

行かないでなんて言えない。


伊月が本当はあたしのことどう思ってるかわからない。


でもね、何でかな。


伊月と離れても心は繋がってられる自身あるよ。



「2年でしょ?日にちに直したら1年は365日でしょ…」


どうしよ……涙が溢れてとまらないよ…



「2年だから……730日でしょ?時間に直したら────んんっ……」



そのとき、唇にふわりと暖かい感触がした。





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