またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜


今思うとバカバカしい。


アイツが悠宇に抱きしめられているところを見ただけで普通にムカついた。



そのとき俺は単純で幼稚なんだと思い知った。



そのときから、多分好きだったんだろうな。




クリスマスの日もアイツがあの場所に来るんじゃないかって実は期待してた。


寒い中ずっと待ってたなんて

昔の俺じゃ考えらんねぇわ。


でも、単純にアイツの喜ぶ顔が見たかった。





そして、さっきアイツに聞かされた気持ち。


『だっ、だからっ!!伊月のことっ、好き……かもしれない』



真っ赤に頬を染め俯いて言うアイツ。


……かもしれないって何だよ。

こんなときまでふざけてんのかよ。



それじゃあ足りなかった俺はアイツをいじめた。



すると、アイツは俺の目を見つめて微笑んで……


『やっ、その……伊月っす好き……だよ?』



その笑みに、その真っ赤な顔に、


っ、反則だろ。



アイツを抱きしめていた。






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