またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜


抱きしめる俺にアイツは調子に乗ったのか素直に好きだ、と伝えてきた。



そんな顔、他にも見せてんじゃねぇだろうな。



飛行機の出発までにまだ時間はあったが俺はもう行こうとした。


このままだと止まりそうにないから。

コイツを離したくねぇと思っちまうから。



身体を離すと泣きそうな顔で訴えてきて、



『あたし待ってるからっ!2年とかすぐだもん!!待ってるからっ!!ずっと……待ってるから……。片想い、でも待ってる。』


どんな言葉が飛び出すかと思ったらそんな言葉だった。


ってか、片想いって何だよ。


ちゃんと俺の気持ち教えてやろうと思ったが涙を浮かべて喋るアイツを見てると口を噤んだ。



『2年でしょ?日にちに直したら1年は365日でしょ…』



何、計算苦手なくせに考えてんだよ。
バカかお前は。


でも、その姿が愛しくて…



『2年だから……730日でしょ?時間に直したら────んんっ……』




気づいたら引き寄せて

その柔らかい唇を塞いでいた。






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