またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
3◇二人の幼なじみ
冷血王子が去った後、あたしはまだしゃがみ込んで動けずにいた。
すると、ポツポツと雲はあたしのように涙を流し・・・
やがては、ザーザーと雨が降ってきた。
あたしは悠宇の家に行くことを思い出し、慌てて立ち上がった。
空はさっきよりも真っ暗に。
海は大荒れだ。
雨はいつかやんで太陽が顔を見せるけど
あたしの心はどんより、黒い雲が広がり太陽が顔を見せることはきっとない。
きっと。
そんな一人の帰り道。
あたしの頭は楽しかったあの頃を思い出していた。
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「ゆう〜、また美和のプリンもとが食べたぁ〜」
「おい!もとっ、美和にあやまれよ。」
「やだね〜。美和が残してたから悪いんだよ〜だ!」
「わざと残してたの!!ひどいよもと!ぅわ〜ん」
小学校5年生のとき、幼なじみあたし達は毎日のように放課後遊んでいた。
「もとっ!美和泣かすなよ!早く謝れ!」
「・・・ったくしゃーねーな。」