またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
「うひょー!イケメンくんだぁ〜♡」
何を言い出すかと思えば、桃香は走っていってしまった。
「えっ!?ちょ!ももかぁー!!」
そう叫んだとき、ちょうど冷血王子の彼女と目が合った。
冷血王子の彼女はあたしに向かって優しく微笑んだ。
あたしは急に恥ずかしくなって目をそらし、桃香の後を追いかけた。
何あの極上キュートスマイルは!!
女のあたしでもドキっとしてしまった。
ってか、桃香どこ行った?
「もーなんであたしが探し回らなきゃいけないのよ!」
廊下の角を曲がろうとしたとき思い切り誰かにぶつかった。
その衝撃であたしは床に尻餅をついた。
「・・・ったぁ〜、誰!?」
パッと顔をあげるといかにも不機嫌そうな生徒指導担当の兼担任の剛本先生が。
あたしのレーザーは危険を感知し逃げようとしたが、あえなく先生に捕まってしまった。
「・・・蒼井〜?このオレから逃げるとはいい度胸だな〜?」
辺りを見渡すとここが職員室前だったことにものすごく後悔した。