雨フル夜。


「あ、ありがとうございます」


「いーえ。とりあえず座ったら?」


俺は自分が座っている横のあいているスペースを指さした。


「あ…、はい…」


女はそう言って、俺の横にちょこんと座った。


「きれいな…お部屋ですね」


「そう?必要最低限のものしか置かないからかな」


「あの人とは大違い…」


ボソッと女がなにか言ったけど、ききとれなかった。

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