雨フル夜。


「…たすけて……」


そう言って、女は俺の首に腕をまわしてきつく抱きしめた。


「っ……、」


甘い香りが俺を刺激する。


その香りに酔って、俺は女を持ち上げた。


雨にぬれようが、人に見られようが、関係ない。


俺は家路を急いだ。


< 6 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop